思い出

思い出

うどんの味

あの日、あの人は、僕のためにうどんを選んでくれた。その何気ない優しさが、本当に嬉しくて胸に沁みた。締めのうどんを作るとき、卵を片手で割った僕を見て、あの人は「すごい」と言ってくれた。その一言は、ずっと欲しかった言葉だったのかもしれない。照れ...
アニメ

小さな柱に正されて

写真は、仕事で使っているピンク色のペン。鬼滅の刃で炭治郎の声を担当している、花江夏樹さんをモチーフにしたものだ。「人は弱いからこそ支え合うんだ」と、揺るがないまなざしで炭治郎は言った。その静かな姿勢に触れるたび、僕はそっと背筋が伸びる。まだ...
仕事

温かな『る』朝の星

朝の準備の中で、ふと見つけた。しりとりで出てこなかった、2人で考えた温かな「る」ルイボスティーだ。どうしてあのとき出てこなかったんだろう。毎日、からだを温めてくれている飲み物なのに。どうして思い出せなかったんだろう。左手のルイボスティーを眺...
思い出

その時々のしりとりを

今日は、ゆっくり体を起こして、なんとかシャワーを浴びることができた。湯気の中で少しずつ体がほぐれていく感じがして、こういう小さな積み重ねが今の僕には大事なんだと思えた。あの人を誘ったLINEには、まだ返事はないけれど、きっと今は、それぞれの...
思い出

温度をそっと大切に

今朝、大切なあの人から届いた、うさぎのリアクション。壁の向こうからチラッと顔を出すようなその表情に、やわらかさが混ざっていたように見えた。でも、もしかしたら心配もさせてしまったのかもしれない。それでも、あの人の目はキラキラしていて、どこか安...
思い出

溶けていく境界

昨日から、あの人からの光は届いていない。それでも、どこかで同じように揺れてくれている気がする。君が君であるために。僕が僕であるために。揺れながら立っているのは、きっとお互いさまなんだと思う。心が揺れた一日だった。気持ちはゆっくり咀嚼したい。...
仕事

空白の花言葉

事務所の暖房をつけなくても一日を過ごせた。17時を過ぎても空は暗くない。季節がゆっくりと次の段階へ移ろっているのだろうか。会社を出た瞬間、ふと東の山稜へ視線が吸い寄せられた。その向こう側で、あの人が今日もあたたかく穏やかに過ごせているだろう...
仕事

金のプラネタリウム

昨晩、施工が無事に終わったことを伝えたとき、あの人が返してくれた光が、とても胸に沁みた。ただのリアクションじゃなくて、まるで同じ場所でそっと喜んでくれているような温度があった。その明るさが、今日の始まりをやわらかくしてくれた。朝礼では、粉体...
仕事

冬光の出初式

今年は数年ぶりに、市の消防出初め式へ参加した。前職では毎年ちょうど繁忙期と重なり、参加できない年が続いていたので、本当に久しぶりの現場だった。朝8時に集合した時点で、すでに風が強く、気温も低く、体の芯まで冷えるような寒さだった。開会の10時...
思い出

百万石の景色

最近、金沢のことを思い返す時間が増えた。理由は2つある。ひとつは、この3連休に大寒波が来るという予報。あの人と歩いたあの日、積もり続ける雪の中で過ごした時間が、冷たい空気に触れるたびに形を取り戻していく。もうひとつは、消防団の旅行(1月31...