思い出

仕事

相棒の余白

車のナンバーを決めるまで、ずっと迷っていた。朝、カーショップから「今日中にお願いします」と連絡が来たけれど、不思議と焦りはなかった。せっかく選べるのだから、適当にはしたくない。これから長く一緒に走る相棒だ。ひとつだけ大切にしたい意味はある。...
思い出

座れる場所づくり

昨晩、ひとつの連絡が届いた。「あの人も、きっと安心できたから連絡をくれたのだろう」と、どこかで思った。書かれた言葉は丁寧で、慎重で、こちらを気遣う温度を含んでいた。本を開いたまま夜が明けた。鼓動が落ち着かず、眠りは少し浅かった。何かを決めつ...
仕事

山の向こうの空

朝からよく晴れた日だ。冬の空なのにどこか軽くて、新しい車ならこの空の下をもっと気持ちよく走れただろうと思った。車内は風がないぶん意外と暖かく、袖がじんわり熱を持つほど。道沿いの木々も、ほんの少しだけ春の色をまとって見えた。東の山には、ゆっく...
仕事

未完のライブ

大切なあの人に送ったLINEは、まだ静かなまま。午前3時。今日が新年最初の出勤日だというのに、眠れない。布団に入っても、心だけが落ち着く場所を見つけられず、スマホの画面を見つめるたび、夜がさらに底へ沈んでいく。とにかく1時間でも眠らないとい...
仕事

包まれる時間

胃の手術をしてから、食べるという行為は以前よりずっと慎重になった。お昼は、昨日煮た大根をほんの少しだけ口にした。それだけでも、体が受け入れてくれるかどうかを確かめながらの食事だ。ダンピングが辛い日は、思い切って食事を抜くこともある。食べるこ...
思い出

夏服に触れる冬の夜

夕食は、大根を柔らかく煮て出汁の餡をかけて食べた。 この時期の大根はやっぱり美味しい。 土の香りがふっと立ち、湯気でメガネが曇る。 塩分が気になるので、今日は昆布から丁寧に出汁を取った。 冬の台所はほとんど調理をしないせいか空気が冷たく、 ...
思い出

星空のイーブイと

光が届かないのは、年始の慌ただしさの中で、あの人が自分の気持ちを丁寧に扱おうとしているからだと思っている。あの人が慎重な人だということは、僕はよく知っている。だから、無理に言葉を求めるつもりはない。焦らなくていいし、急がなくていい。あの人が...
アニメ

今日を“はなまる”に

新年が明けて二日。挨拶の連絡は、昔の仲間からは誰一人届いていない。年末、背中合わせの彼にも連絡をしてみたけれど、既読すらつかなかった。それでも、昨日の私も今日の私も、未来へ繋がっていく。伸ばした線の先に、まだ見ぬ光があると信じて。ただ願うだ...
仕事

あの人と溜める走り

長い週末、不思議と今は辛くない。 大切なあの人のことを思うと、 年末年始の空気が胸の中に広がる。湯気の立つ年越しそばを前に、ふっと肩の力を抜いて箸を持つ、その何気ない仕草さえ、部屋の温度をやわらかくしてしまう。初詣は着物を着たのだろうか。ど...
思い出

笑顔咲く年、感謝から始まる年

新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。今年は、日々の中にある小さな喜びや痛み、その瞬間に芽生えた気づきや感情を、これまで以上に丁寧に見つめていきたいと思っています。そして、1日にあった嬉しいこと、悲しいこ...