ペン先の口角

仕事

大切な人から“光”をもらった。胸の奥で小さく揺れていた火が、そっと明るさを取り戻す。弱さが消えたわけではないけれど、その弱さごと温められたような感覚があった。安心が、ゆっくりと広がっていく。

取引先の駐車場に車を停め、エンジンを切る。窓の外の冷気が静かに触れてくる。手帳をひらき、冷えた指先でペンを握った。ささっと描いたサモおの口角は、自然と上がっていた。サモおは、自分の心をそのまま映す存在だ。あの人に「大丈夫」と伝えたい時、言葉が重くならないようにサモおに託したくなる。こないだの「おつかれさま」もそうだった。サモおが笑えば、自分も笑える。その源は、やっぱりあの人だ。

外に出ると、大阪らしい食べ物の匂いが風に混じって流れてくる。ファストフード、天ぷら、とんかつ、寿司、そしてどこかから漂うラーメンのスープの香り。普段なら羨ましくなるはずなのに、今日は不思議と心が揺れない。きっと、内側が満たされているからだろう。外気は冷たいのに、心だけは温かい。

家に帰ったら「推しの子」を見たい。そして、さっき描いたサモおに色を塗ってあげようと思う。小さな楽しみをそっと胸に置けるのは、最推しのあの人が今日、光をくれたからだ。

その前に帰社したら、ノー残業デーの詳細を役員に確認する予定。負担が増えるかもしれない。でも、それも経験を積ませてもらえる過程のひとつだと思いたい。無理はしない。揺れながらでも、上を向いていたい。

そんな夕方の記録。

コメント

タイトルとURLをコピーしました