窓から差し込む光の強さに、思わず目を細めた。今日の京都は、春というよりは初夏を思わせるような陽気だ。
今日の僕にはミッションがあった。待機していた理由は、世界中が待ち望んでいたBTSの復活ライブ配信があったからだ。彼らが再びステージに揃い、圧倒的なエネルギーを放つ瞬間。ファンとして、これほど心躍る再会はない。
けれど、結局、配信の画面を開くことはなかった。彼らの音楽を、その復活の瞬間を、本当は大切なあの人と一緒に楽しみたかったからだ。一人で観て感動を完結させてしまうのではなく、その喜びを分かち合える時まで取っておきたいと思ったから。
それに、ライブは今日じゃなくても、来月の4月には東京ドームで彼らに会えるかもしれない。観たくなればアーカイブ配信もある。
その代わり、僕は体を動かすことに没頭した。昨日できなかった分を取り戻すように、自分を追い込んでいった。記録しているスクワット、プランク、腕立て伏せ。それだけでは足りず、さらに懸垂もメニューに加えた。今はただ自分を磨くことに時間を使った。
トレーニングと読書、それだけの時間が終わり、部屋の明かりを消してベランダに出た。昼間の暑さが嘘のように、夜の空気はひんやりと肌を撫でていく。見上げた夜空には、ポツリポツリと星が瞬いていた。
何も考えず、ただぼーっと空を眺める。今日読み終えた本の余韻と、心地よい筋肉の疲労、そしてあの人への想い。それらが夜風に溶け合って、ゆっくりと自分の中に染み込んでいく。
忙しなく過ぎていく毎日の中で、今日のように自分の心を満たすことだけに特化した一日は、きっと明日からの僕を支える糧になるはずだ。外は静まり返り、遠くで車の走る音だけが聞こえる。明日はどんな一日になるだろうか。そんなことを考えながら、もう少しだけ、この静かな夜に浸っていようと思う。






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