心の奥が焦げる音

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手術が終わったという連絡をしたあと、大切な人からの返事が途絶えた。手術までのあいだ寄り添ってくれていた時間を思い返すと、あれはあの瞬間だけのものだったのかもしれない、そんな考えがふっと胸をよぎる。その一瞬の影が、思っていた以上に深く心に落ちていく。

目を閉じると、また眠れない日々が戻ってくる気がして、胸の奥がじりじりと焼けるように痛む。胃ではなく、もっと深い、言葉の届かない場所が静かに焦げつくようで、自分でも扱い方が分からない。連絡の途絶えた静けさが夜をさらに重くする。

思い込みはよくないと分かっている。ただ、何があったのか考えてしまう。

空腹と恐怖心、命を握られているような感覚の中で、絵を描いて痛みを紛らわせようとしたけれど、手が震えていつもの線が描けなかった。手術前に連絡ができなかったこと。支えようとしてくれていたのに、頑張ってくると言えなかったこと。そのひとつひとつが、今になって胸の奥で重く沈んでいく。

この手術が終わったら、また言葉を交わしたいと伝えたかった。ただ、それを言うとまたあの人を縛ってしまう気がして、踏み出せなかった。あの優しさに甘えてしまうことが怖かったのかもしれない。それがいけなかったのだろうかと、ふと考えてしまう。

伝えたい気持ちと、届かない現実のあいだで、心の置き場が見つからずに揺れている。
言葉にしてしまえば少しは軽くなるのか、それともさらに滲んでしまうのか分からないまま、今の痛みだけが確かにここに残っている。焦ってはいけない。真っ直ぐな線を描くように。ただ、いまは静かに待つしかない。

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