春先の向日葵のように胸を張ろう

仕事

春らしい穏やかな日差しが部屋に差し込み、一日の始まりを告げていた。
今日はメンタルクリニックの通院日だ。

いつもなら運転で向かうところだが、左目を痛めているため、相棒である車は家でお留守番。
代わりに、今日は初めて路線バスを使って向かってみることにした。

朝の通勤・通学の時間帯。
休職中の身にとって、世間が慌ただしく動き出すこの時間に外へ出るのは、少しばかり勇気がいることだった。

バスの車内は、それぞれの目的地へと急ぐ人々で溢れている。
向かう方向は同じでも、自分だけが違う目的を持っている。

今までの自分なら、働けていないことを負い目に感じ、押し寄せる劣等感に耐えきれず、途中でバスを降りてしまっていたかもしれない。

ふと、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』に登場するジョバンニとカムパネルラの対比が頭をよぎる。
けれど今日の僕は、ざわつく心を落ち着かせ、自分の降りるべき駅できちんと降りることができた。


クリニックの待合室は、いつもより混み合っていた。
ふと気づくと、以前まであったテレビがなくなっている。

代わりに飾られていたのは、患者さんや利用者の方々が描いたという作品の数々だった。

中でも僕の目を引いたのは、一枚の向日葵の絵だ。
抜けるような青い空に向かって、大輪の向日葵が力強く咲き誇っている。

太陽を真っ向から見据え、正面から胸を張っているその姿。
それが、僕の目指すべき姿なんだろうなと、吸い込まれるように見入ってしまった。


診察室に呼ばれ、先生と久しぶりに言葉を交わす。
眼帯姿には驚かれたが、事情を説明すると、大事にならずによかったねと安堵してくれた。

睡眠の状況や、頓服薬をどの程度使っているか。
現状を整理しながら、抗うつ剤を50mgから倍の100mgへと増量することになった。

徐々に上げていくものらしく、次の診察は2週間後。
まずはこれで様子を見ましょうということになった。

診断書の2ヶ月がそろそろ経つ。
次回の診察では、先生と復職に向けた具体的な話をしたいと思う。


帰りはバスを使わず、歩くことにした。
自宅までの距離は5キロ弱。

春の陽気が心地よく、歩いているうちに少し汗ばむほどだった。

12時前、東に向かって歩きながら、ふとあの人のことを想う。
あの人は今、お仕事の真っ最中だろうか。

一人で歩く道、少しだけ心細さが胸をかすめたけれど、
5キロの道のりを一歩ずつ踏みしめて家路に着いた。


昼食はうどんを茹でた。
暖房を消すとまだ部屋の空気はひんやりとするので、温かいうどんに。

あの人の姿を思い出し、よく噛んで、ゆっくりと食べた。


午後のひととき、部屋で読書をして過ごしていると、あの人からの光が届いた。
BT21のCHIMMYの元気な返信。

そのスタンプ一つで、心がふっと軽くなる。
今日も仕事なのかなと思いを馳せ、どうか無理はしないでほしいと静かに祈った。


そして、今日はBTSツアーライブのチケット当落発表の日。
結果から言うと、落選だった。

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相当な激戦だろうから仕方ない。
あの人は申し込んでいたのだろうか。

けれど、今日からローチケ先行の申し込みが始まる。
ダメなら次は一般販売。

最後まで諦めずに、チャンスを追ってみようと思う。
ライブを観たい。願わくば、あの人と一緒に。


今日という日を終える前に、引き続き身体を鍛える。
心を整え、身体を整え。

いつかあの絵の向日葵のように、
自分自身をまっすぐ太陽へ向けられるように。

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