体調は万全とはいかないが、5キロの距離を走った。胸に筋肉痛が残っていることもあり、無理にエネルギーを消費しすぎないよう、腕立て伏せは休むことに決めた。
それでも、走るのを2日連続でやめるという選択肢は僕の中になかった。自分で掲げた小さな約束を、自分自身で裏切りたくないからだ。ジョギング程度の穏やかなペースなら、走ったあとにしっかりと眠ることで、体はまた静かに帳尻を合わせてくれるだろう。
走り出すと信号が順調に青を繰り返し、心地よく足が運んだ。
けれど一度だけ、赤信号に足を止められた瞬間があった。
ふと手元のアップルウォッチを見ると、1件の通知。
あの人からの言葉が届いていた。
今日は、光だけでなく言葉をもらえた。
光は優しい眼差しで様子を伺う、うさぎさん。どこか弱音を吐いてしまったような僕の言葉を、あの人は拒まず、そのまま優しく包み込んでくれた。
あの人がいる東の空は「雲ひとつない青空」だと教えてくれたのは、外に出られない今の僕を、あの人のペースで気遣ってくれた証なのだろう。忙しい日常の合間に、僕のことをふと思い浮かべてくれた。その静かな事実に、胸の奥が熱くなる。その優しさが、今の僕には眩しくて、少しだけ目に沁みた。
ちょうど東に背中を向けて走っていたから、太陽の光が背中をじんわりと温めてくれる。風は少し冷たく、鼻先をかすめていったが、それは寒さだけではなかったと思う。あの人の言葉に触れたことで、心の体幹がすっと整った。
言葉を受け取る前は、坂道で身体がぶれていたように思う。
それが、あの人の言葉を噛み締めた瞬間、まるで内側から活力が満ちてくるように、もりもりと、傾斜に負けず前を向いて走り切ることができた。
今日を完走できたのは、あの人が分けてくれた空のおかげだ。
今は半分実家で暮らしている。昨夜、自室のテレビで『魔法のレストラン』を眺めていたら、もんじゃ焼きが若者の間で流行っていると紹介されていた。煙や土手を作る工程がSNS映えするらしい。正直、どこが映えなのか僕にはよくわからなかったけれど、もんじゃ焼きという食べ物自体は嫌いじゃない。
今の僕のように、何でも少量ずつ、時間をかけてゆっくりいただく食事の形は、今の自分にはちょうどいい距離感のように思える。
突然こんな話をするのは恐縮だが、もし「死ぬ前に食べたいものは」と聞かれたら、真っ先に思い浮かぶものがある。
あの日、あの人からもらった、じゃがりこ 明太チーズもんじゃ味だ。
以前は、はなまるデイズに、今は実家の自室に、大切に置いている。
中身はもう、すっかり湿気てしまっているかもしれない。けれど、それでもいい。あの瞬間の温度を、僕は僕のままでずっと守り続けていたいのだ。
パッケージに書かれた文字。
あの人からもらったその言葉に、僕はまだ温かく守られているのかもしれない。
けれど、それは決して甘えではなく、自分を支える大切な力だ。
自分のなかの強さを、本当の意味で自覚できた時。
その時こそが、このお菓子を開封する日になるのだと思う。
それまでは、この温度を大切に持っていたい。
こんな自分を気遣ってくれるあの人を、もう心配させたくない。
けれど、無理に強がるのではなく、まずは自分を整えることが大事だと思う。
もっと強く、そしてもっと頼れる心と体に。
あのファントムのように、しなやかに。
明日は、今日の分まで腕立てができる自分でありたい。
そのために、ただ静かに、深く眠ろうと思う。
今はゆっくり休もう。
おやすみなさい。
안녕히 주무세요
(アンニョンヒ ジュムセヨ)



コメント