朝から晴れ着の人をよく見かけた。
今日は成人の日。
冬の光の中で揺れる色彩を眺めていると、ふとあの人の着物を思い出した。
可愛さと美しさが重なって、あの日の空気まで静かに立ち上がってくる。
記憶は、時間が経っても微かに温度を保ち続けるものだ。
ああいう赤い着物のあの人も、きっと綺麗だろうと思った。
あの日の気持ちは、昔のブログに丁寧に残してあるから、
今はその“輪郭”だけを感じていればいい。
今日みたいに、外の景色や誰かの晴れ着がきっかけで、
ふっと心に光が差し込む程度でちょうどいい。
押し寄せるのではなく、静かに寄り添ってくる記憶。
その柔らかさが、今の自分には心地よい。
あの人が今日をどう過ごしているのか、ふと気になる。
働き詰めの姿を知っているからこそ、
「今日は少しでも休めていたらいいな」と自然に願ってしまう。
その願いは、胸の奥で灯る小さな光のようなものだ。
揺れながらも前に進んでいる自分を、そっと照らしてくれる。
近づきすぎても、離れすぎても、どこか不安定になる。
だから今は、心が自然に落ち着く場所にそっと立っていたい。
その距離が、今の僕にはちょうどいい。
今日は、また朝からジムに来ている。
ウォーキングを終えて温泉に入り、今はワーキングスペースで少し仕事をしているところだ。
体を動かすと、呼吸の深さや視線の高さが少しずつ戻ってくる。
こういう小さな積み重ねが、今の自分をゆっくり整えてくれる。
午後は図書館に行くつもりだ。
市外の人に会う心配もなく、静かに過ごせる場所。
取りたい資格のテキストが見つかればいいし、なければネットで探せばいい。
焦らず、できることをひとつずつ積み重ねていけばいい。
週末に見に行くつもりだった双眼鏡は、
まだ気持ちが整わなくて今回は見送った。
家電量販店は、今の自分には少しだけハードルが高い。
市内に出るときは、どんな格好で行こうかと考えてしまう。
そんな揺れも、今の自分の一部として受け入れている。
帰りに近場のスーパーでベーキングパウダーを買おうと思う。
しばらくパン作りをしていなかったから、家のものは期限が切れていた。
小さな買い物ひとつにも、今のペースがそのまま表れている気がする。
無理をせず、ぼちぼちと、できることをひとつずつ。
今日の続きは、今日の自分が決めればいい。
明日のことは、明日の風にそっと任せておく。
そのくらいの余白が、今の僕にはちょうどいい。


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