食べたい気持ちを諦めない

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休日は外に出られないことが多く、静かな部屋で本を読む時間が増えた。1日に2〜3冊、ページをめくるたびに誰かの生き方に触れる。「余命3ヶ月のガンを克服した私が毎日食べているもの」という本もそのひとつ。著者は卵巣がんだったようで、食事の自由度は比較的高い。自分には参考になる部分は限られているが、それでも桃のハーブティーだけは真似できそうだと思い、Amazonで注文した。香りで心がほどけたらいいなと思う。

食べるものには、以前よりずっと気を使うようになった。脂っこい食事は厳禁で、マクドやラーメンは御法度。胃に負担がかかるからだ。辛いものも避けている。そんな中で、本書の冒頭にあった「フランスでトマトに命を助けられた」という著者の言葉が心に残った。

トマトは皮をよく噛むことで抗酸化成分のリコピンを体内に取り込みやすくなる。「よく噛むこと」習慣にしている。昔はトマトが苦手だったが、あの人が好きだったから、出会いをきっかけに自分も食べられるようになった。以来、1日に1粒は食べるようにしている。赤い実をひとつ添えるだけで、食卓や弁当箱に彩りが生まれる。

また、あの人はチーズも好きだった。よく行った回転寿司で必ず頼んでいたチーズのお寿司。美味しそうに食べていた姿を思い出す。本書にもチーズを使ったレシピがあり、工夫すれば自分も食べられると思った。例えば「根菜ケールの煮込み モッツァレラチーズ添え」という一皿。根菜とケールをブイヨンでゆっくり煮て、最後に白いチーズをそっとのせる。工夫するのであれば、根菜の繊維は胃に負担をかけるので、繊維の多いゴボウやレンコンは控える。生のモッツァレラも避け、加熱してグラタン風に仕上げたり、柔らかく煮た根菜と煮て溶かすなど工夫すれば胃にやさしい形に変えられる。食べたい気持ちを諦めず、体調と相談しながら工夫することが大切だ。

食べることは治すことではなく、支えること。昨日の私も今日の私も、こうして食べ物と向き合いながら、未来へ繋げる記録を残していきたい。

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