大切な瞳

小さな光が届いた。
そのことが、とても嬉しかった。
胸の奥にやわらかな温度が灯り、
そのぬくもりが今日の自分を少しだけ前へ押してくれる。

あのつぶらで、まっすぐな視線にふさわしい自分でいたい。
大切なあの人がくれた光に応えられるように、
これからも自分を整えていこうと思う。

ホームセンターの小さなケージの中で、
マンチカンがこちらをじっと見つめていた。
つぶらな瞳がまっすぐ向けられた瞬間、
胸の奥がドキッとした。
ただ可愛いだけじゃなくて、
その目には、心の奥にそっと触れてくるような力があった。
そのまっすぐさが、どこか大切なあの人の瞳を思い出させた。

去年出会ったこの子は、今日もまだ売約済ではなかった。
その姿を見つけたとき、
「まだどこにも行っていないんだ」と思えて、
胸がゆるむような感覚があった。
変わらない瞳と距離感に、
時間が少し巻き戻ったような気さえした。

けれど、現実はすぐに追いついてくる。
今の自分の生活は、まだ迎え入れられる環境ではない。
仕事のリズムも、住まいの準備も、
この子を安心させられるほど整ってはいない。
無理に迎えることは、この子のためにもならない。
そう理解しているからこそ、
胸の奥に小さな痛みが残った。

きっと、誰かがこの子を見つけて連れて帰る日が来るのだろう。
その未来を思い浮かべると、少しだけ胸が締めつけられる。
でも、その先がどんな形になるとしても、
未来にはまだ余白がある。
その余白を見失わずに歩いていきたいと思った。

孤独の時間が続く日もある。
それでも、こうして心が動く瞬間がある限り、
まだ前へ進める。
今日胸に残った光を抱えて、
また明日へ向かう。
そんなふうに生きていけたらと思う。

今日はこれから三重に向かう。
新車の確認だ。
一歩一歩、少しずつ。
未来へ続く道を、自分の足で確かめに行く。

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