長い週末も、残すところあと一日。
深夜三時、しぶんぎ座流星群のピークを意識して、部屋のベランダから空を見上げた。
身体を冷やさないように、お気に入りのマグカップにピーチティーを入れて手に持つ。
湯気の甘い香りが、まだ眠っている世界の静けさに溶けていく。
伊勢ほどではないが、こちらの朝もそれなりにしんとした空気が漂っていた。
誰もいない部屋。外も閑静で、人通りはまったくない。
その静けさが、流星を待つ時間をより特別なものにしてくれる。
しぶんぎ座流星群は、流星の数が多くないせいか、あまり話題にならない。
それでも「見えるかもしれない」という小さな期待を胸に、しばらく空を眺めていた。
けれど、空はゆっくりと明るさを増していく。
その光の変化に気づいた瞬間、「場所が悪かったかな」と、ふっと後悔が胸をよぎった。
結局、流星は一つも見えなかった。
空が明るかったせいかもしれないし、月明かりや街の光の影響もあったのだろう。
それでも、「見えなかった」という事実が逆に心に残った。
来年こそは見てみたい、そんな気持ちが静かに芽生える。
ふと横を見ると、満月が綺麗に浮かんでいた。
流星は見えなかったけれど、月の光はやさしく世界を照らしていた。
“光の不在”と“光の存在”が同時にそこにあった。
見えない光もまた、記録になる。
期待と現実のズレが生む静かな感情を、そっと胸にしまった。
朝の余韻を抱えたまま、日中の予定へ向かった。
伊勢のカーショップへ向かう道は、冬の澄んだ空気が気持ちよかった。
長く迷っていた車の色を、ついに決めた。
フルピンク。元気いっぱいのカービィカラーだ。青空の下のその色を目にした瞬間、あらためて「これだ」と思えた。
契約書にサインをし、大切に乗らなければならないという責任と、
このブログで誓った一歩を確かに踏み出せたという実感が同時に押し寄せた。
流星のように一瞬で消える光とは違う、これからの道を一緒に走っていく“確かな未来の相棒”。
流星への道を、この車と走っていきたいと思った。
同じ日に起きた二つの出来事は、対照的だった。
流星は見れなかった。
でも、それは今年がそうだっただけで、未来にはまだ余白がある。
一方で、契約した車は確かな未来の足場になる。
今日の伊勢も雲ひとつない青空が広がっていて、
その光をたくさん浴びた車に乗れることが、何より嬉しかった。
儚い“瞬き”のような出来事と、これからの時間を支えてくれる確かな相棒。
その対比が、今日という日をより鮮明にしてくれた。
どちらも、未来へ繋がる記録だ。
読んでくれているかわからないあの人の心にも、少しだけ余白が届けばいい。
今日という日の静かな意味づけとして、ここに記しておく。


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