大切なあの人に送ったLINEは、まだ静かなまま。
午前3時。今日が新年最初の出勤日だというのに、眠れない。
布団に入っても、心だけが落ち着く場所を見つけられず、
スマホの画面を見つめるたび、夜がさらに底へ沈んでいく。とにかく1時間でも眠らないといけないのに
光のない時間が積み重なると、
今の自分の心が少しざわついてしまう。
車を買ったことを伝えたメッセージだったからこそ、
この沈黙が、思っていた以上に胸に残っている。
車を買ったとき、それは未来への一歩だと思っていた。
自分の生活を前へ進めるための選択だったはずなのに、
その確信は数時間のうちに揺らぎ、気持ちが不安の方へ傾きかけている。
それでも、選択そのものを否定しているわけではない。
前へ進むために必要な一歩だったことは、今も変わらない。
ただ、その未来を思い描くとき、
あの人のことを思い出す瞬間があるだけだ。
このブログで誓ったのは、前に進むことだった。
昨日の私も今日の私も、未来へ繋げる記録として。
けれど、心のどこかで、
あの人と同じ時間を共有できたらいいのにと思っていたのかもしれない。
本当は、あの人と同じ景色を見られたらいいなと思っていた。
どの誓いも、どの願いも、
あの人の存在があるだけで、少し色が変わって見えた。
未来のことを考えるとき、
あの人のことを思い出すことが増えていた。
車を買ったとき、星空の散歩道の他に、もうひとつ思い描いていた景色がある。
石川県へ向かう長い道のり。
蓮の空の4thライブの帰り道、タクシーの運転手さんが教えてくれた
「砂浜を走れる道」千里浜なぎさドライブウェイ。
その話を聞いたあの日から、
いつかあの人とその道を走る未来を、心のどこかで信じていた。
海風の匂い、波の音、砂を踏むタイヤの感触。
助手席に座るあの人の横顔まで、はっきりと浮かんでいた。
そのライブの日のことを思い出す。
あの日は帰りの新幹線があったから、2人で途中で会場を出た。
時間に追われ、最後まで観ることができなかった。
盛り上がる会場の熱気を背中に感じながら出口へ向かう足取りには、
言葉にしづらい悔しさがあった。
本当は、あの人も最後の曲まで聴きたかったはずだ。
あの瞬間の残り香のような切なさは、今でも胸に残っている。
未完成のまま終わったライブの記憶と、
今日の静けさの続くメッセージの時間が、どこかで重なっている。
どちらも「続きがあったかもしれない」と感じた瞬間だ。
その続きを思い描いてしまう気配が、自分の中にまだ残っている。
もしあの日が少し違う流れだったとしても
そんな“もし”に意味はないと分かっていて、
ただ、ふと心がそちらへ向かうことがあるだけだ。
車を買ったことを否定しているわけではない。
むしろ、自分の生活を前へ進めるために必要な選択だった。
ただ、あの人と見たかった景色が胸に残っているだけだ。
未来の形は変わるかもしれない。
それでも、あの夜に生まれた願いは、今も消えずにここにある。
暗闇に引きずられそうになる瞬間があっても、
私はまだ立ち止まってはいない。
揺れながらでも前へ進もうとしている。
この揺れもまた、未来へ繋がる記録になる。
今日が、雲ひとつない空でありますように。


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