歩幅を整える朝

仕事

雲ひとつない空だ。
少し冷える朝。3連休は大寒波になるらしい。
あの人は、ちゃんと暖かくしているだろうか。
放射冷却の影響で、今晩はさらに冷え込みそうだ。

早朝、ジムへ向かった。
今の自分に無理のない範囲で、時速5キロのウォーキングを続けている。
ただ体を動かすだけの時間ではなく、心を整えるための静かな場所になっている。

歩いているときは、心拍数や時速の数字に意識が向く。
その“数字に集中する感覚”が、胸の揺れを少しずつ整えてくれる。
今日のウォーキングも、そんなふうに自分を整える時間になればと思いながら歩いた。
ふと、あの人の歩幅を思い出す瞬間があって、呼吸が少しだけ軽くなった。

元々、すぐに結果の出る短距離走より、体力を溜めて走る長距離走の方が得意だった。
体力測定のシャトルランでは、毎回最後の数人に残っていたし、一度だけ最終ランナーになったこともある。
リズムがどんどん早くなり、応援の声が手拍子に変わっていくあの感覚。
走り終えた後に受け取った温かい拍手は、今でも胸の奥に残っている。

来年はフルマラソンに挑戦したい。
年始から忙しくて夜遅くなる日が続き、なかなかジムに行けなかったけれど、
今日はようやくその一歩を踏み出せた。
今年走れなかった京都マラソンへの想いもある。
去年、胃の手術をしたことで断念した大会。
だからこそ、今年は体力を戻すために、地道にトレーニングを積みたい。

走ることは、自分にとって“回復の象徴”。
未来へ向けた静かな決意が、今日の作業の合間にもふっと顔を出した。

仕事では、昨晩渡された評価シートの確認を進めている。
達成目標、情意評価、期待役割
普段あまり意識しない言葉だけれど、
ひとつひとつに会社が社員に何を求め、どんな未来を描こうとしているのかが滲んでいる。

前職では評価する側に回ることはなかったから、
“人をどう見るか”という視点を学びながらシートを読み込んでいる。
社員の自己評価やチャレンジ目標を見ていると、
今の自分に何ができるのか、何が必要なのかを自然と考えさせられる。

いずれ経営者になる身として、
こういう時間は自分の未熟さと向き合う鏡のようだ。
それでも、あの人の言葉を思い出すと、背筋が少しだけ伸びる。

祖業はアルミ問屋。
そこから大手ファスナー企業の関連下請けを経て、加工販売へ。
さらに産業機械研究系の制作へと広がり、
図面以上の品質で「他社には作れないもの」を届けてきた。

美術館での仕事も、その延長線上にある。
あの日、星座がカタチになったと連絡をいただいた瞬間の感動は、今も胸に残っている。

13日はネジの締め直しでリペアに向かう予定だ。
屋内の工事はどれだけ進んでいるのだろう。
つないだ星座の周囲の空も気になる。
雲の数、空気の澄み具合、
そして、今は見えなくても、いずれ星座になるかもしれない小さな星たちの存在も。

今日も、急がず、止まらず、ぼちぼちと。
揺れがあっても、それを整える時間があれば前へ進める。

今日のこの歩みもまた、
昨日の私も今日の私も未来へ繋げる記録として、静かにここに残しておく。

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