満ちていくヒカリ

明日は、相棒を迎えにいく日だ。
車両ナンバーの申請も無事に下り、納車の準備が整ったと連絡があった。

ブログで誓ったことが、ひとつ静かに形になる。久しぶりに会う相棒は、どんな表情で待っているだろう。

出発は朝の5時。
まだ夜の名残が残る時間帯で、空気はきっと冷たく、指先が少し痛むほどだろう。それでも、指先の冷えだけはトイレ掃除で鍛えられている。指先に限ってだけど、寒さへの耐性が少しだけ高くなった気がする。

旅の始まりには、緊張と期待と、ほんの少しの祈りが混ざる。
その全部を抱えたまま、静かに、安全に車を走らせるつもりだ。

天気予報では、日の出の頃には晴れるらしい。
そう聞いて、ふと1月1日に撮った初日の出の写真を開いた。
あの人から言葉をもらえた時間と、あの光が重なった瞬間がよみがえる。

あのとき届いた言葉は、景色そのものをそっと明るくしてくれた。
ただの朝日ではなく、沈んでいた心の奥まで静かに染みていく光に変えてくれた気がする。

伊勢の光は、どこか特別だ。
あの土地の朝日は、ただ明るいだけじゃなく、心の奥にまでそっと届く柔らかさがある。

その光に触れると、ふとあの人のことを思い出す。
まっすぐでいて、包み込んでくれるような、あの人の優しい声のような明るさだ。

その光を全身に浴びて、また静かに返していけたらいい。
あの人の空も、どうか晴れていますように。
離れた場所にいても、それぞれが同じ朝の光を受け取っている。
そう思うだけで、胸の奥がゆっくりと満ちていく。

いつか、フレーム越しではなく、同じ場所でこの光を一緒に見られたらいい。そんな未来をそっと願っている。

帰り道には、猿田彦神社に寄るつもりだ。
導きの神様として知られる場所。

今の自分に必要なのは、派手な幸運ではなく、
「進むべき方向は間違っていない」と思える、ささやかな確信だと思っている。

あの人との関係も、自分の歩幅も、焦らず、止まらず、ぼちぼちと進めばいい。
その歩き方で大丈夫だよ、とその神社の空気がそっと背中を押してくれる気がする。

時間が合えば、伊勢うどんも食べたい。
あの日、あの人と一緒に味わったうどんにはかなわないけれど、思い出すだけで少しあたたかくなる。

旅の途中で食べる温かいものは、不思議と気持ちをほどいてくれる。
ひとりで食べる伊勢うどんも悪くないし、その静けさもきっと悪くない。

それでも、いつかまた同じ席で笑いながら味わえる日が来たらいい。
そんな未来を、ふとやさしく思い描いてしまう。

明後日、2月1日はスノームーン。
この季節に見られる、雪の満月。
冬の空気の中で、白く澄んだ光を放つ月。

その満月の下で、もこもこの白いうさぎが隣でそっと息づいているような気がする。
サモおの絵も、この日に描きたい。

満月の光の中で、白いうさぎが静かに呼吸している姿。
それはきっと、今の自分の心の象徴でもある。

満月は、欠けてもまた満ちる。
その当たり前の循環が、今の自分にはとても優しく感じられる。

あの人との関係も、同じようにゆっくりと満ちていけばいい。

昨日の私も、今日の私も、未来へ繋がる記録として残していく。
その積み重ねが、いつかあの人の心に届く日が来るかもしれない。

そんな素直な気持ちを、満月の光にそっと預けたい。

届かなくてもいい。
でも、届いたら嬉しい。

明日は旅に出る。
相棒を迎えにいく旅であり、自分の心をそっと整える旅でもある。
そして、あの人からもらった光を、少しでも返せるようにと願う旅でもある。

伊勢の朝日も、猿田彦神社の空気も、きっと未来へ繋がる小さな灯りになる。
その灯りが、満月の夜に静かに満ちていくのを感じながら、また新しい記録を書きたい。

ぼちぼちと、無理のない歩幅で。
その歩き方で、ちゃんと前へ進める。

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