星をつなぐ考え方

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手術を終えてから、胃の違和感や落ちた筋力に、まだ身体が思うようについてこない。
日によって調子に波があって、思うように動けないこともある。
くしゃみや咳の衝撃が怖くなる瞬間もあって、思わず息を止めてしまう。
それでも、早く万全な体で仕事に向き合いたいという気持ちは、前よりずっと強くなった。
焦らず、でも確かに一歩ずつ。
体力を取り戻して、また胸を張って働けるようになりたい。

以前の職場は、自分の裁量が大きく、いわゆるホワイトカラーの働き方だった。
ワークライフバランスが徹底されていて、働く人の生活を大切にしてくれる素晴らしい会社だった。
そこで学んだ姿勢や価値観は、今の自分の土台になっていると思う。
ただ、今の仕事にはまた違った種類のやりがいがある。
自分の足で現場に向かい、職人さんの技術に触れ、会社と会社をつないでいく。
その一つひとつが、誰かの未来を形づくる“星”になっていくように感じる。

営業で遠くまで足を運ぶことがある。
ひとつの製品をつくるために、そこにしかない技術や精度が必要だからだ。
長距離の移動で疲れて、眠気に負けそうになる時もある。
それでも、製品が完成した瞬間のお客さんの顔を思い浮かべると、不思議ともうひと踏ん張りできる。
小さな会社がいくつも集まり、力を合わせてつくり上げる製品は、まるで星座のようだ。
ひとつひとつは小さな光でも、つながった瞬間に誰かの未来を照らす形になる。
そんなことを考えると、会社と会社をつないでいく“その一手”を担えていることが、静かに誇らしく思える。

宇宙の影に隠れて、まだ誰にも見つけられていない星がある。
けれど、その星もいつか誰かの目にとまり、星座のひとつになるかもしれない。
天文学の本を読むようになって、ますますそう思うようになった。
星は、見つけられるまでずっとそこにある。
光を失わず、ただ静かに時を待っている。
今の自分の状態も、どこかそれに似ている気がする。
焦らず、でも確かに前へ進んでいけば、また誰かの役に立てる光になれると信じている。

大切なあの人とは、何度も一緒にプラネタリウムを見に行った。
暗いドームの中で、同じ星を見上げていたあの時間は、今でも胸の奥に残っている。
星が線で結ばれていく瞬間の高揚感や、隣にいる気配のあたたかさは、思い出すたびに心を落ち着かせてくれる。

あの人と見た星空が、今の自分の仕事の見え方に影響を与えているのだと思う。
こうした考え方になれたのも、大切なあの人のおかげだ。

あの人が今どんな空を見上げているのかは分からない。
それでも、いつかまた、同じ星座を思い浮かべる瞬間があればいいと願う。
これからも前を向いて、仕事終わりには夜空を見上げて、自分の光をつないでいきたい。

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