春の陽だまりとガラスのうさぎ

趣味

昨日に続いて天気が良い日だった。部屋の窓から差し込む光があまりに綺麗で、そのまま何もしないでいるのがもったいなく感じた。日向ぼっこ日和。太陽から、いってらっしゃいと背中を押してもらえた。

ふと、遊園地が頭をよぎった。ひらかたパークに行って、観覧車に乗りたい。高い場所から、この青空を眺めたらさぞ気持ちがいいだろう。けれど、一人で観覧車に乗るのは、少し寂しすぎると思い直した。遊園地の喧騒の中で一人でいる自分を想像して、その衝動は静かに収まった。

結局、僕はいつもの近所の公園へと向かうことにした。公園は、春の気配に満ちていた。名前を知らないピンク色の八重咲きの花が、満開を迎えている。心地よい風が、頬を撫でていく。日向を歩いていると少し汗ばむ陽気で、自販機で買った冷たい麦茶が美味しかった。

好きな音楽BTSを耳に流しながら、適当なベンチを見つけて腰を下ろした。喉の渇きを潤した後、図書館で借りてきた小説を取り出した。タイトルに惹かれて手に取った一冊、『ガラスのうさぎ』ページをめくると、そこに広がっていたのは、僕が今いる穏やかな世界とは正反対の光景だった。

戦争、空襲。わずか12歳で家族をすべて失った、少女の物語。今の僕を包む、この暖かさ。花の香りがする風。麦茶の味。音楽。それらすべてが、小説の中の出来事とあまりに強いコントラストをなしていた。

当たり前のように平和で生きていられること。そのことが、ものすごく幸せなことなのだと、改めて突きつけられたような気がした。もし、自分が同じ状況に置かれたら。僕は、彼女のように強く生きられるだろうか。答えは、出なかった。けれど、その強さに思いを馳せるだけで、胸が少し痛んだ。

今も、世界では紛争が続いている場所がある。この静かな陽だまりのすぐ隣に、あの日少女が体験したような地獄が存在している。戦争が、一日でも早く終結してほしい。

公園の花は、変わらず穏やかに咲いている。この小さな充足感と、そして心の奥底に残った少しの重みを抱えて、僕は立ち上がった。

帰り道、近所のスーパーに寄った。少し熱を帯びた頭を冷やしたくて、アイスクリームのコーナーへ向かう。そこで、ふと目に留まったのが「3Dフルーツアイスマンゴー」だった。パッケージにはハングルで「3D 후르츠아이스 망고(3Dフルーツアイス マンゴー)」と書かれている。最近勉強している韓国語が目に飛び込んでくると、なんだか少し嬉しい。

迷わずそれを手に取り、レジを通した。家に戻り、袋からアイスを取り出す。本物のマンゴーのような形をしたそのアイスを頬張ると、ひんやりとした甘さが口いっぱいに広がった。

重たい歴史に触れたあとの、この冷たい甘さ。好きな音楽を聴き、本を読み、食べたいアイスを買って帰る。そんな何気ない「自分の一日」を選べることこそが、平和の正体なのだろう。

今日一日の締めくくりに、このマンゴーアイスを選んで正解だった。心もお腹も満たされたところで、さて、明日の準備を始めよう。

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