今日、職場の上司が、大腸がんの入院前説明を受けるとのことで半休をとった。ステージ3という診断、そして全摘出という選択。ステージ1だった自分の経験と重ね合わせてしまい、何とも言えない複雑な感情が胸を占める。現場でNC旋盤の操作を丁寧に教えてくださる、あの頼もしい背中。知識が豊富で、僕にとっては目標のような存在だ。どうか、手術が何事もなく無事に終わりますように。今はただ、その祈りだけを心に留めている。
ふと、前職でお世話になった上司たちの顔が浮かぶ。今も会社を休んでいると耳にした。精神的な不調だろうか。原因は分からない。けれど、「自分が辞めたことが、何かの負担になっていたのでは」と、自責の念がふと胸をかすめる。年度末の多忙な日々、張り詰めた糸の上を歩くように過ごしたあの時間が、今の僕の心にも影を落としているのかもしれない。皆、今頃どうされているだろうか。お世話になった恩人たちに、また連絡をとって声を聞きたくなる。
今日の午後は、そんな寂しさを映すように空が雨模様だった。最近、また胃の調子が優れない。昼食も半分を残すほどで、来月に控えた検査の結果を思うとどうしても不安が頭をもたげる。暴飲暴食には気をつけてきたはずなのに、心と身体は時に、僕の思惑を超えて正直に反応してしまうものだ。
先日、少し心残りがあって占い師の方に相談してみた。「狗神(いぬがみ)に憑かれている」という、にわかには信じがたい話を聞かされた。憑物筋云々という言葉には戸惑うけれど、原因不明の不調が続く中で、そんな言葉が妙に心に引っかかっている。
もしそれが本当だとしても、僕は犬という生き物が好きだ。もし本当に僕に寄り添っている存在があるのなら、いっそ仲良くできないものだろうか。狗に憑かれると病に苦しむという言い伝えも聞いたが、僕はそんな運命さえも受け入れたい。近いうちに馴染みの神社へ足を運び、心身を清めてこようと思う。
明日になれば、また新しい一日が始まる。不安や憂いは尽きないけれど、ぼちぼちと、自分の歩幅で進んでいくしかない。まずは目の前の仕事を、丁寧にこなすことから。前を向いて、明日も一日、精一杯生きようと思う。


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